獣医師コラム

散歩中に犬が吠える原因は?|対処法やトラブルについても解説

いつもは大人しい愛犬が、散歩中に通行人や他の犬に会うと吠えてしまう、そんな悩みを抱える飼い主様も多くいらっしゃると思います。吠えることが何度も続くと、相手の飼い主様や通行人にも申し訳ない気持ちになってしまいますよね。

今回は、散歩中に吠えてしまう原因やトラブル、対処法について解説します。

 

 

■目次
1.散歩中に吠えてしまう原因
2.散歩中に吠えてしまうことによるトラブル
3.散歩中に吠えてしまうときの対処法
4.まとめ

散歩中に吠えてしまう原因

犬が散歩中に吠えてしまう原因は、主に以下のようなものがあります。

相手に挨拶をしている
顔見知りの犬を見つけて、短めに軽く「ワン」と吠えることがあります。これは犬の大切なコミュニケーションの一つであり、相手に挨拶をしていることを示します。
この場合は特に興奮しておらず、相手の犬に向かって行く様子も見られません。

嬉しくて興奮している
元々興奮しやすい子に多く、テンションが高まり、はしゃいでしまい吠えることがあります。ただし、挨拶で吠えているときとは異なり、通行人や相手の犬に近づきたい、遊びたいという気持ちから、相手に向かってぐいぐい引っ張る行動が見られます。

飼い主様への要求吠え
飼い主様に構ってほしい、何かしてほしいときにアピールして吠えることを「要求吠え」と呼びます。この場合も、愛犬がリードをぐいぐい引っ張っているケースがあります。

警戒している
犬は元々縄張り意識を持っており、縄張りに入ってきたものに対して警戒心から吠えることは犬の本能です。
また、過去に経験した怖い記憶を思い出すことで吠えることもあります。このような場合には、愛犬の行動に対して相手の犬も怖くて威嚇している場合があります。

 

散歩中に吠えてしまうことによるトラブル

散歩中に犬が吠えることによるトラブルを予め理解しておくことで、トラブルを回避しやすくなります。具体例は以下のようなものがあります。

相手の犬に近づけて怪我をさせてしまう
愛犬に「相手の犬は怖くないよ」と認識させるために、相手の犬に無理矢理近づけようとすると、愛犬にはストレスがかかり逆効果です。愛犬の恐怖心がますます強まり、最悪の場合には相手の犬を噛んでしまうこともありますので、この行為はやめましょう。

 

通行人や相手の犬が、犬を苦手な場合もある
愛犬の遊びたいという好意から相手に向かって行くことがあっても、相手は犬が苦手で飛びつかれて恐怖を感じることもあります。全ての人や犬が、犬好きではないということを念頭に置くことが大切です。

 

車や自転車を追いかけて危険な目に遭う
車や自転車に対して吠えたり追いかけたりすることがあります。特に、ボーダーコリーやシープドッグ系の犬種に多く見られるため、事故に遭わないように注意が必要です。

 

散歩中に吠えてしまうときの対処法

では、散歩中に吠えてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。対処法をご紹介します。

吠える対象を見かけたら回避する
吠える相手(通行人や犬)や対象(車や自転車)を見かけたら、愛犬が吠える前に回避することが効果的です。方向転換や、愛犬が好きなオモチャやおやつなどを見せて注意をそらしましょう。
また、吠える相手や対象によく遭遇する場合には、お散歩コースを変更するのもおすすめです。

吠える相手や対象に慣らす
愛犬が吠える相手や対象に慣れるよう、トレーニングを行いましょう。
犬の散歩途中に人や犬がよくいる公園があれば、そのような場所が最適です。他の犬や人が目視できる距離にいて、犬が吠えないギリギリの位置に場所をとります。
そこからただ様子を眺めます。吠えずに大人しくできたら、ご褒美を与え、少しずつ距離を縮めましょう。

この方法を実践することで、周りにたくさんの人や犬がいたとしても、嫌なことや怖いことは一切起こらないということを学習します。

吠える前に指示を出す
「吠えそうだな」と感じたら、お座りや伏せなどの指示を出しましょう。吠えてからでは、指示を聞かないことがあるため、直前に指示を出すのがポイントです。

すれ違う際には愛犬との間に入る
通行人や他の犬とすれ違う際には、愛犬が飛びつかないように飼い主様が間に入るなどの配慮をしましょう。

まとめ

愛犬が吠える行動の裏には必ず原因があります。その原因を冷静に判断し、適切に対応しましょう
もし、愛犬との接し方に不安がある場合には、獣医師やドッグトレーナーなど専門家に相談してみてください。

 

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