獣医師コラム

犬がうんちを食べる?!食糞やしつけについて

愛犬がうんちを食べているのを見たとき、飼い主様は驚いて、何か異常があるのではないかと心配になる方が多くいらっしゃいます。

 

今回は、犬が食糞をする原因、食糞を直したほうが良い理由や直し方について解説しますので、是非参考にしてください。

 

 

■目次
1.食糞をする原因
2.食糞を直したほうがいい理由
3.食糞の直し方
4.まとめ

食糞をする原因

犬が食糞をするのは、巣穴を清潔に保ち、排泄物の痕跡を消して外敵から身を守るといった野生の行動の名残りであり、問題のある行動ではないといわれています。

 

しかし、他にもさまざまな原因があり、食事の量や栄養が不足している場合や、犬が消化不良を起こしている場合にも食糞が見られることがあります。

子犬では消化器が発達していないことや、成犬や老犬では病気やドッグフードが合っていないなどが原因で消化不良を起こしていると、うんちにドッグフードの匂いが残るため食べてしまうのです。

 

また、好奇心や興味本位からうんちで遊んでいるうちに食糞をしてしまう場合や、飼い主様の気を引きたいとき、留守番中に退屈な気持ちを紛らわせたいときにも食糞をするケースがあります。

さらに、トイレの失敗や食糞をして怒られたトラウマから、排泄行為自体が怒られたと勘違いしてしまい、うんちを隠そうと食糞をしてしまうこともあるのです。

 

食糞を直したほうがいい理由

犬が自分のうんちを食べることに関しては、健康上の問題はそれほどありません

とは言え、食糞を直さずにいると、外に落ちている動物のうんちまで食べるようになってしまうこともあります。

外に落ちている動物のうんちを食べるようになると、細菌やウイルス、寄生虫など感染症になるリスクが高まるため、食糞は直すようにしましょう。

 

食糞の直し方

愛犬の様子をよく観察して、食糞の原因を探ることが食糞を直す一番の近道ですが、原因を特定することが難しい場合もあります。

ただ、食糞は対策を行うことで解決することもあるので、以下の対策法をいくつか組み合わせて試してみましょう。

 

うんちをしたらすぐに片付ける

食糞の対策の基本は、犬がうんちをしたらすぐに片付けることです。

片付ける際には、犬がうんちに余計に執着しないよう、気付かれないようにこっそり片付けましょう。

また、食糞をしているところを目にすると、思わず大きな声をあげたくなりますが、「喜んでくれた」「注目してくれた」と犬が勘違いをしてしまい、飼い主様の気を引くためにうんちを食べるようになる場合があります。そのため、うんちを片付ける際にはリアクションをせずに黙って淡々と片付けるようにしましょう。

 

食糞をしても叱らない

食糞を直すには、叱らないことも重要です。叱ってしまうと、「うんちをすること自体が悪いこと」と勘違いし、隠れて排便したり、うんちを隠そうとしたりして食糞が癖になる可能性があります。

 

留守番前には散歩に連れていく

留守番中に食糞をする場合には、飼い主様が出かける前に散歩に連れて行って排泄させたり、留守番中に疲れて寝てしまうよう多めに運動させたりして、留守番中の排泄を減らすようにコントロールしてみてください。

 

うんちを食べてもおいしくないと経験させる

犬が口にしても大丈夫な舐めると苦い味がするスプレーやシロップなどを使用して、うんちへの興味を持たなくなるようにするのも一つの方法です。

 

食事の量や回数、フードを見直す

食事の量や栄養が不足している、ドッグフードが合っていないといった理由で食糞をしている場合には、食事の量や回数、フードを見直してあげることで改善される可能性があります。

犬はライフステージによって必要な栄養が変わってくるため、子犬用や成犬用、老犬用や全年齢対応などライフステージに合ったフードを選ぶようにしましょう。

また、年齢だけでなく、体重や活動量などによって必要な摂取カロリーは異なるため、愛犬の1日に必要な摂取カロリーに合わせて2〜5回に分けてフードを与えるようにしましょう。

 

まとめ

今回は、犬が食糞をする原因、食糞を直したほうが良い理由や直し方について解説しました。

対策をとっても食糞が直らない場合、「うちの子は異常なのではないか」と悩みを抱えてしまう飼い主様もいらっしゃると思います。

当院ではしつけ教室も開催しておりますので、些細なことでもぜひご相談ください

 

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